導入事例:Syngenta

Smartsheetが農業の未来に変革をもたらしています。

Syngentaは90以上の国々で農業研究と製品開発を管理しており、Smartsheetは「植物の可能性を活かす」というそのミッションの達成のために、その全てをつなぐ役割を果たしています。

産業分野

テクノロジー

組織規模

エンタープライズ
(10,000人以上)

地域

北米

使用事例

製品開発
プロジェクトの可視化
レポーティング

世界の人口は爆発的に増加しており、農家は食糧生産に利用できる土地が少なくなっても、作物の生産量を増やす方法を見つけなければなりません。Syngentaの目標は、イノベーションを加速して、より優れた種子、農業製品、サービスを通じて農家の収穫量を増やすと同時に、生物多様性と持続可能性を向上させることです。同社は90か国以上で農業研究と製品開発を管理しており、SmartsheetはSyngentaが「植物の可能性を活かす」という使命を達成するために、その全てをつなげる手助けをしています。

「世界の人口は日々20万人ずつ増加し、2050年には90億人以上の人々がこの世界を共有することになり、今後30年間で人口は20億人以上増加することになります。今後50年間で、過去1万年間に生産された食糧よりも多くの食糧を生産する必要があります」(SyngentaシニアコミュニケーションマネージャーChris Tutino氏)

Smartsheetは、デジタル農業マネージャーのツールキットの一部としてSyngentaに初めて持ち込まれ、同社の「デジタル農業」への移行において重要なツールとなり、今では数百人のライセンスユーザーと数千人の協力者に活用されています。SyngentaはSmartsheetを利用して、研究所、試験農場、製品の製造・販売施設、本社を結び、迅速かつ正確な意思決定を実現しています。

Syngentaの「Good Growth Plan」は、2020年までに6つの測定可能なコミットメントを網羅する、農業界で最も野心的な持続可能性イニシアティブで、環境の持続可能性、生物多様性、安全、小規模農場の支援などの必要性を考慮に入れています。Syngentaは、世界有数の植物栽培施設やゲノム編集(CRISPR)などの最新技術を駆使し、農家がどこにいても協力し、データを共有し、農家と共創していくことに専心しています。

農業は、多くの可動部分を持つ複雑なシステムです。以前は、世界中の研究所からアナリストに植物の成長データを送るのに時間がかかり、面倒な作業でした。そこでシニアリサーチサイエンティストKatie Hunter氏は、Smartsheetではユーザーがモバイルデバイスから直接、写真と研究データを一緒にアップロードできるため、アナリストがファイルリポジトリーを検索して特定のデータと植物の写真を関連付ける必要がないことに気づきました。Hunter氏は、南米の複数の研究チームのタブレットにSmartsheetモバイルアプリをダウンロードし、すぐにイギリスとノースカロライナ州のアナリストにリアルタイムで結果を返すようにしました。

「以前は情報を集めるのに何日も、いや何週間もかかっていました。植物が成長し、さまざまなことが起きている中で、リアルタイムに意思決定することはできませんでした。データを見られるまで何日も何週間もかかっていたのが、世界中の情報に瞬時にアクセスできるようになり、これは大きな変化でした」(Katie Hunter氏)
また、SmartsheetはSyngentaの安全性評価と報告にも変化をもたらしました。同社では毎月数百件もの安全観察を実施していますが、Smartsheetを導入する前は、紙のチェックリストを適切なセーフティーチームに回していたため、怪我や環境破壊を引き起こす可能性のある問題の解決が遅れる可能性がありました。Smartsheetの導入により、こうした遅れが解消されました。
「私たちのSmartsheetの使用方法は革新的です。各拠点にはQRコードを割り当てており、現場に出て危険な状態を見つけたら、携帯電話で写真を撮ります。Smartsheetでアラートを作成し、状態が深刻であればすぐに誰かに警告して、すぐに修正することができます」(Syngenta North America – Crop Protection健康・安全・環境部門責任者Ana Davis氏)
新しいSmartsheetシステムにより、米国中のサイトで完了した安全観察の数が劇的に増加し、Syngentaは現在、ブラジルとインドでこのプログラムを試験的に導入しています。Davis氏は、最も緊急性の高い状態にすぐに対処することで安全性が向上するだけでなく、Syngentaの従業員はすぐにフィードバックを得て、自分が変化をもたらしたことを実感できると指摘しています。

「観察結果を報告する場合、誰かがそれを見ているかを知りたいと思うでしょう。人々が助け合い、観察結果を簡単に送信し、ほぼリアルタイムでユーザーに『どうもありがとう。いい報告でした。修正しておきました』と伝えることができるのです」(Davis氏)

Davis氏はまた、HRリーダー向けのSmartsheetベースの自己評価を作成しました。HRリーダーは毎週モバイルフォームを使用して、自分のリーダーシップの行動が会社の安全文化の改善に役立っているかどうかを評価しています。このクイック評価で、リーダーは追加の観察を行ったり、変化をもたらす行動をした社員を認める努力をするなど、改善のための行動を選択するようになりました。
Syngentaでは、リーダーや現場チームが収集したデータは、個々の修理や修正にとどまらず、ダッシュボードを使用して複数の拠点からの情報を集約・分析し、特定の作業現場や地域でパフォーマンスのピークや問題のクラスターがあるかどうかを一目で分かるようにしています。これにより、リーダーは会社のパフォーマンスを全体的に把握し、より多くのリソースやトレーニングをどこに向ければよいかを明確に把握することができます。
「これまで思いもよらなかった方法で情報を共有し、見ることができるようになりました。3つの大陸でリアルタイムに作業していますが、これまでは決してできなかったことです」(Syngenta North America ITポートフォリオマネージャーChuck Mihaliak氏)

Mihaliak氏は、会社全体だけでなく自分自身の仕事においても、Smartsheetが提供する導入と利用のしやすさに感銘を受け、Smartsheetをトレーニングプログラムへの従業員登録の管理に使用しています。わずか数時間で、登録フォーム、マネージャー承認のための自動アラート、通知、リアルタイムで更新される名簿を含む登録サイトをセットアップすることができます。Smartsheetがなければ、サードパーティーベンダーの登録プログラムに依存し、数週間の追加費用と高額なライセンス料を支払うことになっていたことでしょう。登録をよりシンプルにすることで、チームは教育や充実したプログラムをより積極的に作成できるようになり、改善や革新の可能性が広がります。

より多くのチームがSmartsheetを採用すれば、プロセス、製品、そしてデジタル農業の実践を改善するための可能性がさらに広がります。
「Smartsheetを使って何ができるかを理解すると、脳の働きに驚かされます。システムがないという事実にとらわれていたため思いつかなかったようなアイデアを、突然思いつくようになるのです。システムを開発することは、生産性を向上させるだけでなく、個人としても従来とは全く違う発想ができるようになるのです。私たちの夢は、これまでになく大きくなっています」(Davis氏)